
レセプト、処方入力、在庫管理、発注、棚卸、シフト管理、本部への報告書…。
薬剤師なのに調剤に専念できない…。
——そんな状態に心当たりはありませんか?
この記事では、
をお伝えします。
私自身、一般薬剤師から管理薬剤師、マネージャーを経験し、
● レセプトなどの債券業務
● 本部案件のクレーム対応
● システム障害の対応
など、本来薬剤師の仕事ではないことを兼任して任せられてきた苦い経験があります。



私と同じような経験をしている人はきっといるはず。
そんな方への力になりたい!
と思い、この経験から得た具体的な対策や考え方を紹介しています。
私のように、薬剤師以外の仕事を強いられて悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください、



本記事を最後まで見るころには、原因や対策がはっきりし、すぐに動き出せるようになっているはずです
本サイトでは、
- 環境に左右されない
- 理想の働き方を実現する
「生き方上手な”賢い”薬剤師」になることを目指しています。
「将来このままでいいか不安だな、、」という方は、別の『生き方上手な”賢い”薬剤師の魅力』も合わせてご覧ください。




「薬剤師の仕事が多すぎる」と感じる理由


「ただ調剤で忙しい」ではなく、
● レセプト
● 医療事務の教育
● システム障害時の対応
● 物販側のレジ業務や薬の説明
など「もうこれ薬剤師の仕事じゃないよね?」と感じるものまでやらなければならないこと、ありませんか。
ここでは、そんな調剤以外の仕事を任されてしまう理由について紹介していきます。
中には薬剤師が全部やる風土の会社も存在します。
それが合わないなら、あなたは今の会社と価値観があっていないのかもしれません。
自分が原因か会社が原因か迷った方は『会社が原因かの判断方法』記事も参考にしてみてください。


事務員がいない・少ないから、薬剤師が全部やるしかない


これが最も根深い原因です。
● 事務員が退職しても補充されない…
● 最初から事務員を置いていない…
その結果、処方入力からレセプト、発注、棚卸、電話対応まで、本来は医療事務が担うべき業務がすべて薬剤師の肩に乗ることになります。
「薬剤師がやったほうが早い」は事実かもしれません。
それを続けた結果、薬剤師が調剤と服薬指導に集中できなくなっている——これは本末転倒です。
システムやツールの問題も店舗で解決させられる


● 患者との連絡システムがうまく動かない…
● システムについて患者さんから質問が来た…
このような場合、本来はIT部門や本部が対応すべきことです。
しかし「とりあえず店舗で対応して」と丸投げされるケースも少なくありません。



システムのことなんて分からないよ…
結局自分で調べた内容を患者に伝える形に…
これで会社として正しいかもわからないよ…
調剤の手を止めてシステムトラブルに対応し、その間に患者が溜まる。



このストレス、経験した人ならわかりますよね…
● レセコンの動作が遅い…
● レセコンのエラーが多すぎる…
などシステム周りのトラブルについては別の『レセコンが使いにくい|自分でできる対策』で解説しています。
当てはまる方は、ぜひ合わせて参考にしてみてください。


本部からの報告業務・管理業務が年々増えている


● かかりつけ薬剤師の件数
● 地域連携の報告書
● 各種アンケート
など「現場の仕事」と「本部への報告作業」の両方の作業が必要になります。
制度が変わるたびに「現場で対応してください」と降りてくる報告業務は、年々増える一方です。



社内のルールは増えることはあっても、減ることはありませんよね…
しかもこれらは調剤業務の合間にこなすことを前提とされています。
そのため、専用の時間が確保されることはなく、自分で捻出するしかありません。
薬剤師が抱えがちな「本来は自分じゃなくてもいい」業務5つ


薬剤師には薬剤師にしかできない仕事に集中するほうが効率的です。
ここでは、「責任は持つべきだけど、作業そのものは自分じゃなくてもいい」業務を整理します。
①処方入力・レセプト入力の「作業」部分


レセプトの最終確認や内容の精査は、薬剤師・薬局長としての責任範囲です。ここは手放せません。
ただし、入力作業そのものを全部自分でやる必要があるかというと、それは別の話です。
事務員がいる薬局では、
- 入力は事務が行い
- 薬剤師は内容チェックに集中する
——この分担ができているところは実際に多いです。
②在庫管理・発注業務


発注のタイミングや数量の判断には薬の知識が必要な場面もあります。
しかし、
● 自動発注システムの利用
● 定期的に出庫する薬の管理
は事務員でも十分対応できます。



手順書などを作って任せてみると、意外と回るものですよ
一度、毎日の発注作業を薬剤師がやっている時間を換算してみてください。
1日30分〜1時間を「調剤以外」に使っていることも珍しくありません。
③棚卸・期限管理


棚卸は定型的な作業であり、手順さえ決まっていれば事務員やパートスタッフでも実施できます。
期限管理も同様で、リストに基づいた確認作業を薬剤師だけで回す必要はありません。



棚卸で大切なのは、専門性でなく「人の数」です!
④本部への報告書・シフト作成


● かかりつけ薬剤師の件数集計
● 地域連携の活動報告
——これらは管理薬剤師の仕事とされることが多いです。
一方、本部の管理部門がフォーマットを用意し、データ収集まで仕組み化できる業務でもあります。
シフト作成も同様で、現場の人間が毎月ゼロから組むのではなく、本部がベースを作って店舗が微調整する方が効率的です。



また、人員が潤っていてシフトを組みやすい会社であることも大切です
「店舗に任せたほうが現場感がある」は一理ありますが、そのために調剤の時間が削られているなら本末転倒です。
⑤掃除・備品管理・電話対応


● 調剤室の清掃
● 消耗品の発注
● 業者からの電話対応
一つひとつは小さな作業ですが、これらが積み重なると意外な時間になります。



特に電話対応は、調剤中に手を止めざるを得ません。
そのため、集中力の中断という目に見えないコストが発生します。
「誰かがやらなきゃいけない」のは事実ですが、「薬剤師がやらなきゃいけない」かどうかは別問題です。
私も全部一人でやっていた時期の話|管理薬剤師の体験談


ここまで読んで「まさに自分のことだ」と感じた方も多いと思います。
私もまさにそうでした。
私の薬局では、
● 受付業務
● 入力業務
● レセプト管理
● システム復旧作業・患者対応
● 責任者をだせレベルのクレームの処理
など多岐にわたる業務を薬剤師が担う職場でした。



医療事務もシステムもいるんです。
でもできる範囲までは薬剤師もやってというスタンスでした
さらに、退職者が出てもなかなか補充されず、



本部に伝えるために情報を詳細に伝えてくれないと動けない
今探しているから
と数字を交えて説明しているのに、理由をつけて後回しにされる始末…。
このような、
● 多岐にわたるマルチタスク
● 会社への不信感
を抱え続けながら働いたことで、ヒヤリハットも起きやすくなっていました。
やることが多すぎる状態から抜け出す5つの方法





やることが多すぎて、もうパンクしそう…
そう感じることは誰にでもありますよね。
そんな時に、自分の力で今の状況を少しでも楽にするためのヒントを5つにまとめました。
心がふっと軽くなるような、今日から試せる具体的な対策をご紹介します。
①自分がやっている業務を全部書き出す


まずは「自分が1日に何をやっているか」を一度すべて書き出してみてください。
調剤・服薬指導・監査という薬剤師本来の業務と、それ以外の業務を分けて並べるだけで、「こんなに調剤以外をやっていたのか」と可視化できます。



おすすめは、一か月間の業務をまとめてみることです。
月初業務や月末業務などを網羅できるため、より正確な情報を整理できますよ
可視化は、自分の状況を客観的に把握するためだけでなく、次のステップで上司に交渉する材料にもなります。
②「把握する」と「作業する」を分けて考える


全部を自分の肩に背負わず、『実行責任』と『管理責任』に分けて考えてみることもおすすめです。
● 自分が『主役』で動くべきシーン
● 鑑査やサポートしながら『見守る』シーン
この2つを仕分けるだけで、頭の中のモヤモヤがスッキリ整理されます。
| 分類 | 具体的な業務内容 | 判断(手放せるか?) |
| 把握 (最終チェック) | 内容の正誤確認、法的な最終判断、責任の所在 | 自分で行う(手放せない) |
| 作業 (打ち込み) | データの入力、レセプト作成、システム操作 | 任せられる(分担可能) |
「責任を持つ」と「全部を自分でやる」を混同すると、際限なく業務が増えます。
管理者としての責任は果たしつつ、作業は分担するという発想が必要です。
③事務に任せられる業務を明確にして上司に提案する


「忙しいです」だけでは、上司には伝わりません。
『①で書き出した業務リスト』を使い、「この業務は事務員がいれば任せられる」と具体的に示すことで、初めて交渉のテーブルに乗ります。
処方入力に1日○時間かかっている。事務員に任せれば服薬指導に集中できる
発注業務をルール化すれば、事務員でも対応可能。最終チェックは自分がやる
など感情ではなく、数字と具体案で示すことが上司の動かし方のコツです。
④本部業務は「かかる時間」を数字で示して交渉する


本部から降りてくる報告業務は、「やって当然」とされがちですが、実際にかかる時間を本部が把握していないことが多いです。



大手だと、各部署がそれぞれ現場に送っていて収集ついていない場合も…
- この報告書の作成に毎月○時間かかっている
- その時間に処方箋○枚分の調剤ができる
と数字で影響を可視化すると、本部の対応が変わることがあります。
フォーマットの簡略化やデータ入力の一元化など、本部側で改善してもらえる余地は意外とあります。
⑤チームで「誰がどこまでやるか」を決める


「全員がなんとなくやっている」状態が一番危険です。
結局、気づく人・できる人に業務が集中し、その人だけが潰れていく構図になります。
業務の担当範囲を明文化し、
- 誰が
- 何を
- どこまでやるか
をチームで決めておくだけで、負担の偏りは大きく改善します。



一人薬剤師の環境では難しいかもしれません。
しかし、それはそもそも一人で全部をやらせている環境自体に問題があるとも言えますね
薬剤師の仕事じゃない、というより「自分ばかりに仕事が降ってくる」というかなtに向けて。
別の『仕事を任されすぎてしまう時の対策』の記事もご覧ください。
この内容を使えば、自分を安売りすることなく業務に専念できるようになりますよ


「全部やって当然」の職場にいるなら環境を疑おう


- ここまでの方法を試しても何も変わらない
- 上司に相談しても「みんな同じだから」
このような環境であるならば、問題はあなたの能力ではなく環境に問題があります。
少しでも当てはまる方は『あなたの悩みは会社のせい?判断法』もご参考ください。
悩みの原因が自分にあるのか、会社にあるのかを整理できるようになりますよ。


ここで一つ、考えてみてほしいことがあります。
もし転職した先で、



うちは入力やレセプトは医療事務に任せてるよ
と言われたら、どう思いますか?
実際、
- 店舗の負担が軽い
- 事務員がちゃんと配置されている
- 本部が管理業務を吸い上げてくれる
- 薬剤師は調剤と服薬指導に集中できる環境
このような、役割分担ができている薬局はたくさんあります。
問題はこうした情報が求人票に載っていることがすくないということです。
● 事務員は何人いるか?
● レセプト業務は誰がやっているか?
● 本部の報告業務はどれくらいあるか?
——これは、その会社の内情を知っている人にしかわからない情報。
だからこそ、転職エージェントを「情報収集ツール」として使うのが現実的です。



今すぐ転職するつもりがなくても大丈夫です。
他の薬局の業務分担の実態を知っておくだけで、「自分の職場が普通なのかどうか」の判断基準ができます
「もう無理」となってから動くと、焦った転職で結局同じような環境に行ってしまうリスクがあります。
余裕のあるうちに選択肢を持っておく
これが、自分を守る一番の方法です。
おすすめの転職エージェントはこちら
エージェントによって得意なサービスは異なります。
詳しく知りたい方は『薬剤師特化エージェント5選』もあわせてご覧ください。


よくある質問(FAQ)


ここからは、薬剤師の業務量に関するよくある悩みに回答していきます。
- 薬剤師が事務作業までやるのは普通ですか?
- 事務員がいない薬局で働いています。これは異常ですか?
- レセプトは薬剤師が全部やるべきですか?
- 上司に業務量の多さを相談しても「みんな同じ」と言われます
- 一人薬剤師で全業務をこなしています。限界です
- 本部への報告業務が多すぎて調剤に集中できません
- 事務員に仕事を任せたいが、教える時間がありません
- 業務量が多すぎてミスが増えています
- やることが多すぎて残業が常態化しています
- 業務量を理由に転職するのはアリですか?
- 薬剤師が事務作業までやるのは普通ですか?
-
普通ではありません。
事務員が配置されている薬局では、処方入力やレセプト入力、発注などは事務員が担当し、薬剤師は調剤と服薬指導に集中する分業体制が一般的です。
全部を薬剤師がやっているなら、それは人員配置に問題があります。
- 事務員がいない薬局で働いています。これは異常ですか?
-
異常とまでは言えませんが、一般的ではありません。
事務員がいないことで薬剤師が全業務を抱える状態は、調剤ミスのリスクにも直結します。
事務員の配置を上司に要望するか、改善されないなら環境を変えることも検討してください。
- レセプトは薬剤師が全部やるべきですか?
-
レセプトの最終確認と責任を持つのは薬剤師・薬局長の役割です。
ただし、入力作業そのものを全部自分で行う必要はありません。
「把握する」と「作業する」を分けて考え、入力作業は事務員に任せ、自分はチェックに集中するのが理想的な分担です。
- 上司に業務量の多さを相談しても「みんな同じ」と言われます
-
「みんな同じ」は思考停止の言葉です。
具体的に「1日○時間を事務作業に使っている」「そのせいで調剤に○分しか使えていない」と数字で提示してみてください。
それでも変わらないなら、改善する意思がない環境だと判断してよいです。
- 一人薬剤師で全業務をこなしています。限界です
-
一人薬剤師で全業務を抱えるのは、そもそも無理のある人員配置です。
業務の分担相手がいない以上、個人の努力では限界があります。
「全部一人でやる前提」の環境自体を疑い、複数人体制の薬局への移動・転職を視野に入れてください。
- 本部への報告業務が多すぎて調剤に集中できません
-
報告業務にかかる時間を記録し、「月○時間を報告作業に使っている」と本部に数字で伝えてみてください。
フォーマットの簡略化やデータ入力の一元化など、本部側で改善できる部分が見つかることもあります。
- 事務員に仕事を任せたいが、教える時間がありません
-
「教える時間がない」は短期的には正しいですが、長期的には教えないほうがコストが高くなります。
まずは1つだけ業務を選んで手順書を作り、少しずつ移管していくのが現実的です。
最初の1週間を乗り越えれば、その後は楽になります。
- 業務量が多すぎてミスが増えています
-
それは危険信号です。
業務量が原因でミスが増えているなら、個人の注意力ではなく環境を改善すべき段階です。
業務量とミスの因果関係を上司に報告し、人員配置の改善を求めてください。
ミスが起きてからでは遅いです。
- やることが多すぎて残業が常態化しています
-
残業が常態化しているのは、業務量に対して人員が足りていない証拠です。
「残業しなければ終わらない業務リスト」を作成し、「残業をなくすには何が必要か」を上司に提示するのが最初の一歩です。
改善の余地がないなら、転職を検討してよいタイミングです。
- 業務量を理由に転職するのはアリですか?
-
アリです。
業務分担がしっかりしている薬局、事務員が配置されている薬局は確実に存在します。
「業務量が多い」は立派な転職理由であり、環境を変えるだけで「薬剤師の仕事に集中できる」状態を手に入れた人は実際に多いです。
まとめ|業務の振り分け度合いは会社によるところが大きい
最後に、この記事のポイントは以下の通りです。
- 「やること」が多すぎる→様々な要因が影響
- 事務員不在
- 本部の丸投げ
- 役割の曖昧さ、など
- 少しの工夫で、手放せる業務は見えてくる
- 交渉は感情ではなく「数字」で
- それでも変わらない環境なら、選択肢を持とう
- 「もう無理」になる前に行動しよう
「薬剤師の仕事に集中したい」は、わがままでも甘えでもありません。



専任することは、調剤ミスを防ぐ目的でも非常に重要です
事務員がいて、業務分担が明確で、本部が管理業務を吸い上げてくれる
——そういう環境は、ちゃんと存在します。
今すぐ動く必要はありません。
でも、「もう限界」となった時にすぐ動けるよう、今から選択肢だけは持っておく。
それが、自分を守る一番現実的な方法です。



もしこれが自分の努力で解決しないと思ったら以下の記事も参考にしてみてください。
読み終わるころには原因がわかりスッキリしますよ
少しでも当てはまる方は『あなたの悩みは会社のせい?判断法』もご参考ください。
悩みの原因が自分にあるのか、会社にあるのかを整理できるようになりますよ。


本サイトでは、
- 環境に左右されない
- 理想の働き方を実現する
「生き方上手な”賢い”薬剤師」になることを目指しています。
「将来このままでいいか不安だな、、」という方は、別の『生き方上手な”賢い”薬剤師の魅力』も合わせてご覧ください。


