薬剤師として働いていると、

「なんだか最近仕事が楽しくない…」



「毎日しんどい…」
と感じてしまうことってありますよね。
そんなとき、まず大切なのは “自分がどんな理由で楽しくないと感じているのか” を整理すること です。
私自身も薬局で働く中で、
- 単純作業のしんどさ
- 人間関係
- 接客の負担
さまざまな理由で仕事が楽しめなくなった時期がありました。
しかし原因を丁寧に整理し、できる対処法を一つずつ試していったことで、
- 気持ちがずっとラクになり
- 仕事との向き合い方も良い方向へ
変わっていきました。
この記事では、
●薬剤師が「仕事が楽しくない」と感じる理由
●今日からできる具体的な対処法
を分かりやすく解説します。


薬剤師の仕事が楽しくないと感じることがあるのは「普通の感情」
薬剤師の仕事が楽しくないと感じることはだれでも感じたことのある普通の感情です。
薬剤師の仕事はやりがいのあるものですが、
- 単調な業務
- 職場の人間関係
- 給料が変わらない
- 医師と患者の板挟み
- 患者とのトラブル
など薬剤師ならではの“困りごと”はつきものです。
なので「私だけがこう思うのかな」と感じる必要はありません。
楽しくないときがあっても、まったく問題ありませんし、それはごく普通のことなんです。



仕事していると「楽しくないな」と思うことは必ずあるものです
薬剤師の仕事が楽しくないと感じる理由は?


薬剤師の仕事が楽しくないと感じる理由は以下の6点が多いです。
いつも同じ単調な作業


楽しくないと感じる原因には反復業務が影響している可能性があります。
薬剤師の仕事は専門性が高い業種ですが、日々の業務はどうしてもルーティン化しやすい という特徴があります。
- 毎日似た処方箋
- 同じように調剤
- 同じように説明
・・・と最初は新鮮だった作業も次第に“作業感”が強くなってしまうこともしばしば。
「今日も昨日と同じことの繰り返しだな…」
「成長している実感がない…」
そう感じるのは決して珍しいことではありません。
単調さが続くと、やりがいを見つけにくくなり結果として
「仕事そのものが楽しくない」
ように感じてしまうこともあります。



反復作業が基本の業務ですので仕方がない部分はありますよね
やってても成長が感じられない


楽しくないと感じる原因には成長を感じられていないことも該当します。
日常業務の反復業務で、
「自分のスキルが本当に伸びているのか分からない…」
と成長している実感を持ちにくくなることもあります。
その結果、
- 「このまま年数だけが積み上がっていくのかな」
- 「自分は何も身についていない気がする…」
と考えてしまうのです。
職場の人との人間関係


薬局という職場は、スタッフの人数が限られているため、人間関係の影響を強く受けやすい環境 でもあります。
- 先輩薬剤師
- 後輩薬剤師
- 医療事務
それぞれ立場や価値観が違う中で、コミュニケーションをとっていく必要があります。
このコミュニケーションひとつで雰囲気が大きく変わってしまうこともあります。
- 「相談しづらい先輩がいる」
- 「忙しいときにピリピリされてしまう」
- 「自分だけ孤立しているように感じる」
- 「合わない人がいるだけで出勤が憂うつになる」
こうした気持ちは、決してあなただけが抱える悩みではありません。
むしろ、多くの薬剤師が“人間関係”を理由に仕事の楽しさを失いかけています。



”狭い空間”で”長時間”一緒に働くとストレスがあるのは当然ですよね
昇進や給料が見込めない


薬剤師として働いていると、
- 「この先、給料は上がるのだろうか?」
- 「役職につける可能性はあるのかな?」
と将来を考える瞬間が必ずあります。
特に小規模店舗は、規模がコンパクトなことが多く、昇進ポストが限られている という構造的な問題もあります。
そのため、どれだけ真面目に働いても
- 役職に就けない
- 給料テーブルが頭打ち
という状況に直面しやすいのです。
こうした悩みは、あなただけのものではなく、多くの薬剤師が抱えています。



インセンティブがないから、
『頑張ったのに変わらない…』と思っちゃいますよね
接客にうんざり


患者さんとのトラブルなどにより仕事が楽しくなくなってしまうこともあります。
- 丁寧に説明したつもりでも伝わらない…
- 急いでいる方に圧をかけられた…
- 理不尽なクレームに巻き込まれた…
など最初はやりがいを感じていた接客も、積み重なるとどうしても疲れが出てきます。
「正直、もう接客したくない…」
そんなふうに思ってしまう日があるのも当然です。



調剤業務より”接客の方がつらい”と感じる人も多いのでは?
医師との関係性に悩む


医師との関係性に悩むことも、仕事が楽しくない原因のひとつです。
- 疑義照会でこちらの提案を受け入れてもらえなかったり…
- 病院独自のルールに従わざるを得なかったり…
良い関係を保つために気を遣う場面は多くあります。
また、医師と患者の意見が食い違い”板挟み”の状況 になることもしばしばあります。
しかもそれが、
- このようなケースが毎日続く…
- しかもそれが目の前の病院
という“門前薬局ならでは”の構造に根付いている職場だと、
「もう毎日行くのがしんどい……」
と感じてしまうのも当然。
結果として、仕事自体が憂うつに感じられてしまうこともあります。
【フローあり】仕事が楽しくない原因は?|自分 or 職場


上記は、仕事が楽しくない原因を整理するためのフローチャートです。
このチャートの質問に当てはまる場合は、自分自身の工夫で改善できる可能性が高い と考えられます。
それぞれの工夫は『次の章』で詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。
一方でチャートを見ても
- どれにも当てはまらない
- どれも試したけどダメだった
という場合は、あなただけで解決するのは非常に難しい状況です。
この場合は、外部の人から客観的なアドバイスをもらうことをおすすめします。



上司・友人・誰でも構いません。まずは話を聞いてもらいましょう。
薬剤師の仕事が楽しくないと感じた時の対処法|自分編


仕事が楽しくないと感じたときに、自分でできる対策は以下の6つです。
自己研鑽


自分でできる対策の1つに自己研鑽があります。
といっても、難しい資格を取る必要はありません。
むしろ大切なのは “少しだけ視点を広げる”こと。
たとえば…
- Do処方だけど、違う視点で指導してみる
- ピッキングから投薬までの同線を見直してみる
- 新薬の情報を調べて局内で共有してみる
- 自分の得意分野(漢方・生活習慣・副作用など)を深めてみる
こうした小さな積み重ねでも、「昨日よりちょっと成長できたかも」という実感につながります。
まわりからも「いつも頑張ってるね」と見てもらえるようになり、チームの連携もよりスムーズになりますよ。



頑張りすぎる必要はありません。
余裕があるときに、少しだけ知識をアップデートしてみては?
仕事とプライベートを分ける


仕事が楽しくないと感じているときほど、意識的に“仕事とプライベートを切り離す”ことが大切です。
薬局は感情労働の側面が強く、患者さんの
- 怒り
- 不安
など受け止める場面も多いため、そのまま気持ちを家に持ち帰ってしまいがちです。
だからこそ、”意識的に”オンとオフを切り替えることが必要です。
たとえば…
- 仕事の悩みを家に持ち込まないルールを決める
- 通勤中は好きな音楽・ラジオ・動画だけにする
- 帰宅後は仕事の話をしない時間を作る
- “何もしない時間” をあえて確保する
- プライベートの楽しみ(趣味・運動・ご褒美)を習慣化する
こうした工夫は、気持ちのリセットを手伝い、仕事のストレスをため込みにくくしてくれますよ。
おすすめは「まったく別のことに集中する時間を作る」こと。
動画や本を見るより、頭を使う作業のほうが、スッと気持ちが切り替わるのでおすすめです。



意外と作業に没頭すると、他のことは考えなくなりますよ
プライベートを充実させる


仕事が楽しくないと感じるときほど、プライベートを充実させることが、心の支えになります。
仕事以外の時間に“楽しみ”や“満足感”があるだけで、仕事の悩みに引きずられにくくなるのでおすすめです。
たとえば…
- 週に一度、好きなカフェでゆっくりする
- 運動やストレッチで体と気分を整える
- 趣味(料理・ゲーム・読書・推し活など)に時間を使う
- いくつか休みを取って旅行へ行く
- 友人や家族と過ごす時間をあえて増やす
その結果、仕事のしんどさがあっても
「あぁ、でも今日は○○があるから頑張ろう」
と気持ちが少し軽くなります。
仕事がしんどい時こそ、
プライベートの時間を充実させることを意識してみてくださいね。
大切なのはプランを”あらかじめ”立てておくことです。
そうすることで、仕事の後に待っている楽しみがイメージしやすくなりますよ。
上司に相談してみる


仕事が楽しくないと感じたときは、上司に思い切って相談してみるのも大切な選択肢です。
上司に相談することは“甘え”でも“弱さ”でもありません。



上司は意外と「もっと早く言ってくれれば…」と思っていることも多いですよ
また、相談する内容は大きい事柄でなくて構いません。
例えば、
- 業務量が多くて気持ちが追いつかない
- 人間関係でストレスを感じている
- 仕事内容を少し調整してほしい
- 在宅など他にやりたいことがある
- 成長を実感できる場面を増やしたい
などの小さな悩みでも、上司が状況を知ることで改善できることは意外と多いものです。



一人で抱え込まなくて大丈夫
案外、「自分の気持ちを話せた」というだけで、気持ちが軽くなることも多いです。
まずは信頼できる上司に“今の自分の正直な気持ち” を伝えてみてください。
他の職場と比較してみる


今の職場がしんどく感じるときは、一度、視野を広げて“他の職場と比べてみる”ことも大切です。
そうすることで、自分の状況を客観的に整理できます。
たとえば…
- ほかの薬局では業務量はどれくらいなのか
- 人間関係や雰囲気はどんな風なのか
- 店舗によって仕事内容はどれくらい違うのか
- 年収や待遇は本当に同じなのか
- 病院薬剤師・調剤併設ドラッグストアなどの働き方との違いは?
こうした情報を知るだけでも、
「今感じているしんどさは、自分だけの問題じゃないんだ」
と気づけることがあります。
また、他の職場を見ることで、
- 今の職場の“良い面”に気づくこともあれば、
- 逆に「別の働き方の方が自分に合っているかも」
など、気持ちが整理されることも大いにあります。
重要なのは、比較をすることで“自分の価値”を見える化すること。
そうすることで、職場での
- 心の余裕
- 仕事への向き合い方
も大きく変わってきます。
だからこそ、ほかの職場と比べてみることは非常に有効な方法です。
客観的な基準ができるだけで、今の環境を冷静に見つめ直せるようになりますよ。



自分を俯瞰して見れるようになるので、非常におすすめです
副業を始めてみる


仕事が楽しくないと感じているときは“仕事以外の軸” を持つこともおすすめです。
新たな軸を持つことで、本業への気持ちが楽になる場合があります。
そのひとつが副業です。
たとえば…
- 医療系ライター
- メディアの監修業
- 医薬品のデータ入力・チェック業務
- ブログやSNS発信
- ココナラやnoteなどのスキル販売
こうした副業は“別の場所で誰かに必要とされる感覚” を得られます。
この 感覚は、仕事にやりがいを感じられなくなった時ほど大きな支えになりますよ。



一見、本業と関係ない副業でも、本業に役に立つことも多いですよ
薬剤師の仕事が楽しくないと感じた時の対処法|職場編
ここまで、自分で工夫して「仕事が楽しくない」と感じにくくする方法 を紹介してきました。
しかし、
- 自分にできる対処法を試してみても改善せず、
- さらに上司へ相談しても状況が変わらない
そんな場合は、少し視野を広げて“職場そのもの”を見直してみるタイミング かもしれません。
大切なのは「すぐに転職」ではなく、
自分には他の選択肢がある
ここじゃなくても働ける場所がある
と自分の可能性に気づくこと。
実際、私自身も「自分の価値を知る目的」で転職エージェントに相談したことがあります。
そんな私みたいな相談者でも快く話を聞いてくれて、
- 思っていたより選べる職場が多い
- 今の年収でも十分評価されている
- 自分が活躍しやすい環境のタイプが分かった
- キャリアの選択肢が想像以上に広い
ということが分かり、



“あ、別に今の職場だけにしがみつく必要はないんだ”
と心がスッと軽くなったのを今でも覚えています。
その結果、日常の業務で嫌なことがあっても
「最悪、この環境にこだわらなくてもいい」
「私は、どこでもやっていける」
と思えるようになりました。
「今の職場がどうしても合わない」
そう感じたら、「転職を前提にしない情報収集」から始めてみてはいかがでしょうか。
環境を変えることは、逃げでも後ろ向きでもありません。
むしろ、自分の人生を大切にするための前向きな選択肢のひとつですよ。
初めて相談する場合は「ファルマスタッフ」のような大手エージェントがおすすめ。
情報が豊富で親身に話を聞いてくれることが多いですよ。



最初は大手から選ぶことがほとんどです
まとめ|仕事が楽しくないときは誰にでもある
薬剤師として働いていると、
- 「なんだか楽しくない」
- 「しんどいな…」
と感じる瞬間は、誰にでも必ず訪れます。
まずは、自分を責めすぎず、できる範囲で気持ちを軽くする方法から試してみてください。
それでも改善が難しいと感じるなら、一度立ち止まって “環境そのもの” を見直してみても良いかもしれません。
「ファルマスタッフ」のような大手の転職エージェントなら、さまざまな薬局の情報を持っています。
そのため、あなたの悩みに合った視点でアドバイスをくれますよ。



「いざとなれば動ける」という安心感は、今のストレスを何よりも軽くしてくれます
無理をしすぎないでくださいね。
あなたが心地よく働ける場所は、絶対に一つではありませんよ。
