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    薬剤師の拘束時間がしんどい…22時閉局・祝日の一人薬剤師・残業込みシフトが「変わらない理由」と対策を管理薬剤師が解説

    薬剤師の拘束時間がしんどい…22時閉局・祝日の一人薬剤師・残業込みシフトが変わらない理由と自分でできる3つの対策

    閉局が22時で、家に着くのは23時過ぎ。
    祝日は営業時間まるまる一人。
    残業じゃないのに、なんでこんなにしんどいんだろう…

    ——と、薬剤師の「拘束時間」に、じわじわ削られていませんか?

    • 残業込みのシフト…
    • 遅い閉局時間…
    • 祝日は一人薬剤師で通しで調剤…

    残業はもちろん、拘束時間のしんどさは地味にストレスになっていきます。

    本記事では、両方の立場——しんどい側も、シフトの相談を受ける側も——を経験した筆者が、拘束時間がしんどい理由、自分でできる対策、変えられない部分との線引きまで紹介します。

    この記事の結論
    • 拘束時間のしんどさは「長さ」だけでなく「組まれ方」も影響する
    • 会社の体質も問題が隠れていることも。この場合、自分ではどうしようもない
    • 自分でできるのは「シフト希望」「異動願い」「会社の制度を利用」の3つ

    シフトの組み方は、会社によって大きく異なります。

    自分の会社しか知らないと「これが普通だ」と思いがちですが、実際に外を見ると、同じ薬局という業態でもシフト体制はまるで違います。

    これが普通なのかな、我慢するしかないのかな…

    と悩むことはありません。

    一度外を知っておくだけで、自分には他の選択肢があると分かり、今の現状と、この先の見通しがぐっと立てやすくなりますよ。

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    ●『薬師のお悩み図書館』館長

    ●薬剤師歴7年目/管理薬剤師・マネージャー経験あり

    ●10店舗以上で勤務(応援を含めると50店舗超)

    ●管理薬剤師の立場で1年間の育休を取得

    ●経験の中でつらい悩みは数知れず

    目次

    拘束時間のしんどいさは「長さ」だけでなく「組まれ方」も理由|4つのパターン

    拘束時間がしんどい4つのパターンのインフォグラフィック

    毎日シフト表を見て、行くのが億劫になる…
    なんでこんなにしんどいの?

    この理由は、単に拘束時間が長いだけではなく「組まれ方」に原因がある場合も多いです。

    ここでは、拘束時間がしんどいと感じる場面を紹介します。

    「これ、うちだ」と思うものがきっとあるはずです

    ⇧目次へ戻る

    ①遅番の日は、帰って寝るだけの生活

    遅番の日は帰って寝るだけの生活になる薬剤師

    ドラッグストアなど営業時間が長い店舗であれば、閉店が21時を過ぎることも珍しくありません。

    私がいた店舗では、遅番は22時閉局でした…

    閉局作業をして、家に着くのは23時を回ってしまう場合もあります。

    お風呂に入って、少し食べて、寝る。

    それだけで1日が終わります。


    さらにシフトが「遅番→早番」のように組まれていると、しんどさは倍増します。

    遅番で帰りが遅いのに、翌朝は早く起きなければいけない…

    ——家でゆっくりできる時間は、本当に数時間しか残りません。

    この場合は注意

    本来は、こうならないようにシフト管理者が調整するものです。

    でも、調整すらできないほど人員が足りない。

    あるいは、そもそも配慮する文化がない。

    そういう職場では、この組まれ方は変わらないことが多いです。

    ⇧パターンの一覧へ戻る

    ②祝日・日曜は、営業時間まるまる一人

    祝日・日曜は営業時間まるまる一人薬剤師で対応

    祝日や日曜は、来局が少ないという理由で一人薬剤師になることがほとんど。

    つまり、開局から閉局まで、営業時間まるまる一人。

    ● 休憩中、患者さんに呼び戻される…

    ● トイレに行くタイミングすら、気を使う…

    ● 入力、ピック、鑑査、投薬まで一人で判断する…

    ● 周りの医院も閉まっていて疑義照会ができない…

    など、一人ですべて対応する重責があります。

    たとえ来局数が少なくても、常に受付に注意五しておかなきゃいけないので、神経を使いますよね…

    ⇧パターンの一覧へ戻る

    ③残業込みで組まれているシフト

    毎日の残業込みで組まれているシフト表

    会社によっては、毎日1時間くらいの残業が、最初からシフトに組み込まれていることがあります。

    つまり、その店舗の営業時間と人員の設計そのものが、残業前提になっているということ。

    最終的なシフト決定は会社にあることがほとんどなので、残業前提で組まれていることは本部も了承済みである可能性が高いです。

    店舗の裁量で早く上がれるならまだいいんです。
    それができない=残業しないと回らない前提の人員配置ってことですからね

    ⇧パターンの一覧へ戻る

    ④変形労働制で現場薬剤師の負担感は増大

    変形労働制で現場薬剤師の負担感が増える様子

    営業時間が長い薬局やドラッグストアでは、変形労働時間制を使っている会社が多いです。

    簡単に言うと、「1日8時間」ではなく「月の合計」で労働時間を管理する仕組みです。

    ● 「1日8時間超」働いても残業代が出ない…

    ● 「1日9〜10時間勤務」の日は純粋にハード…

    ● 「短時間勤務の日」でも、出勤することに変わりなし…

    このような「感覚的」「肉体的」なペナルティに感じることも少なくありません。

    ⇧パターンの一覧へ戻る

    拘束時間の相談を「受ける側」だった私が、正直に言えること

    拘束時間の相談を受ける側だった管理薬剤師が正直に言えること

    管理薬剤師として、拘束時間やシフトのしんどさの相談を受けたことは何度もあります。

    そして正直に言うと——変えられたことは、ほとんどありません。

    相談を受けても、私の気持ちとしては以下の通り。

    ● 一人の希望を通すと、誰かにしわ寄せがいく…

    ● 人員がこれだけしかいないから、組み替えようがない…

    ● 営業時間も変形労働も、会社の制度だから、店舗ではどうにもできない…

    ーー結果として「しょうがない」としか言えませんでした。

    相談してくれた人の訴えはよくわかりますし、改善してあげたかったです。

    会社の体制の問題である場合、個人の相談で解決するのは難しいと感じました

    夜は疑義照会ができない|遅番の見えない しんどさ

    夜は疑義照会ができない遅番の見えないしんどさ

    もう一つ、夜の時間帯ならではのしんどさがあります。

    処方元の病院・クリニックが閉まっていて、疑義照会ができないことです。

    疑義が生じた内容については、確認後でないと渡せないので、翌日以降に持ち越すことになります。

    土日祝を挟むときは数日後のお渡しになってしまうこともありますよね

    しかも、患者さん側にも事情があります。

    ● 仕事で疲れた夜にやっと来られた方

    ● 夜に開いている薬局をわざわざ探して、急いで来てくれた方

    その人に「今日はお渡しできません」と伝えると

    なんでもらえないの!
    いつもの薬だから、先生の書いてある通り出せばいいじゃない!

    ——ともめることも少なくありません。

    この「翌日以降になることを、怒りや疲れの中にいる相手に納得してもらう」説明が、遅番の大きなストレスになります。

    そして夜は、相談できる薬剤師も周りにいないことが多いです。

    そのため「患者にどう説明するか」を全部を一人で判断して、一人で実行する必要があります。

    この重圧、経験した人はわかりますよね…

    拘束時間がしんどいときに、自分でできる3つの対策【実際にアドバイスしてきた内容】

    拘束時間がしんどいときに自分でできる3つの対策のインフォグラフィック

    ここからは、相談を受けたときに実際に伝えてきた対策です。

    先に正直に書いておくと、店舗の中でできることは、多くありません。

    そんな中でも、会社の中で揉めずに、自分でできる対策を紹介していきます。

    自分の状況に当てはめてご覧くださいね!

    ⇧目次へ戻る

    ①シフトの「組まれ方」の希望を、具体的に出す

    シフトの組まれ方の希望を具体的に上司へ伝える薬剤師

    あなたが一般薬剤師なら薬局長(管理薬剤師)に

    貴方が管理薬剤師ならマネージャーに

    営業時間は変えられなくても、シフトの組まれ方について相談してみてはいかがでしょうか。

    私がいた店舗でも、管理者がエリアマネージャーに相談してくれて調整されることもありました。

    伝える時のポイントは「しんどいです」ではなく、

    ● 何を

    ● どう組んでほしいか

    ● それは会社にどのような利益があるか

    を具体的に言うことです。

    私のおすすめはリスクを強調することです。
    管理者にとって無視できない問題になりえます

    相談の時の文言例

    「遅番の翌日に早番が入ると、どうしても睡眠が削られて、翌朝の監査で集中が切れかけた場面が実際にありました。

    過誤につながる前にご相談したいのですが、遅番は週でまとめて、間に休みを挟んでから早番に戻す組み方は可能でしょうか」

    ⇒具体的に帰宅にどれくらい時間がかかり、就寝時間がどのくらいになるのかを示せれば、なお良し。

    ⇒あくまでお願い。組み方を変える手間や困難が相手に発生することへ最大限の配慮をする。

    ⇒面倒であれば、マネージャー等に許可を取り付けてシフト作成を進める、などむしろ業務を減らしてあげる提案も良し。

    ⇧対策の最初へ戻る

    ②異動願いを出す

    営業時間の短い店舗への異動願いを出す薬剤師

    同じ会社でも、店舗によって拘束時間は別物です。

    22時閉局の店舗から19時閉局の店舗に移るだけで、問題が解決する場合もあります。

    都心部でない限り、遅くまでやっている店は大型店舗のことがほとんど。
    つまり、忙しいため融通が利きにくい店舗が多いです。

    ただし、理由の伝え方は「拘束時間がしんどいから」を理由の主役にしないことが吉です。

    希望を出すときは、おそらく店舗の名指しはできず、「このくらいの営業時間の店舗」というある程度広い範囲での指定になると思います。

    そこで添える理由は、しんどさではなく——移った先でできる貢献にしてください。

    「日中型の店舗で、かかりつけの獲得に腰を据えて取り組みたいです」
    「薬局長を目指して、今よりも枚数が少ない店舗で全体を見た仕事がしたいです。」

    このように、今の店舗ではできないこと・やりたいことをアピールする形なら、人事側には「逃げたい人」ではなく「活かしどころのある人」として届きます。

    ⇧対策の最初へ戻る

    ③8時間固定シフトの働き方を選ぶ

    8時間固定シフトの働き方を選んで明るいうちに帰る薬剤師

    大手チェーンの中には、1日8時間のシフトが固定になる働き方を用意している会社があります。

    遅番の週も、祝日の一人も、変形労働の壊れる週もなくなります。

    ただし、正直に書くと、給料が下がる場合が多いです。

    拘束時間を取るか、給料を取るか。

    どちらを選ぶかは悩ましいところですが、この方法の良さは、交渉ではなく「制度」として勤務時間を確保できることです。

    上司との話し合いも、職場の空気を読む必要もありません。

    これなら上司との話し合いも、職場の空気を読む必要もありません。
    実際、「給料は下がるけど、今の生活が大切」と選んでいる人を何人も知っています。

    ⇧対策の最初へ戻る

    【管理職の立場から】それでも変わらないのは、営業時間と人員が「会社方針」だから

    営業時間と人員は会社方針だから現場では変えられない

    ここまで紹介した内容が自分でできる主な対策です。

    でも実際は、対策をしても時間拘束の問題が解決しないことも少なくありません。

    これは結論、営業時間と人員配置は、上層部が決めているからです。

    マネージェーなどの本部社員は、上層部から以下のような指示を受けていることが多いです。

    ● 売上が増えない限り、人は増えない

    ● 来局がある時間帯の営業を、短くすることはない

    ● 人員は「この売上・枚数なら薬剤師○人」という基準配置

    このように現場からは裁量があるように見えるそのマネージャーも、さらに上の指示で動いているんです。

    つまり、今の拘束時間は、あなたの我慢で変わるものではなく、企業体質の問題です。

    私の体感ですが以下のような職場は、このパターンの会社であることが多いです。

    あなただけでなく他のスタッフも同じ不満を抱えているのに、
    改善の兆しがない職場

    この場合は、改善どうこうではなく、会社との価値観の不一致ですので、転職するか・我慢して働くかしか選択肢がありません。

    ただ、自分の会社の拘束時間が「普通」なのか「異常」なのかは、外を見ないと分かりません。

    転職を急ぐ必要は全くありませんが

    ● 世の中にどんな働き方の薬局があって、

    ● その中で自分の今の働き方はどの位置にあるのか

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    よくある質問(FAQ)

    ここからは、薬剤師の拘束時間の悩みについてよくある質問に回答していきます。

    薬剤師の拘束時間が長いのは、普通ですか?

    店舗によって、まったく違います。

    同じ会社でも19時閉局の店舗と22時閉局の店舗があり、残業ほぼゼロの店舗と月20時間が「込み」の店舗があります。

    「普通」は会社や店舗ごとにあるだけで、業界全体の普通はありません。

    今の拘束時間がきついなら、それはあなたの店舗の設計がきついということです。

    拘束時間と労働時間は、何が違いますか?

    拘束時間は、出勤から退勤までの「職場にいる時間」で、休憩を含みます。労働時間は、そこから休憩を引いた「実際に働いている時間」です。

    問題は、一人薬剤師の祝日のように休憩が「取ったことになっている」場合で、書類上の労働時間と、体感の拘束時間が大きくずれます。

    しんどさを伝えるときは、「拘束時間」で話したほうが実態に近いです。

    遅番の翌日に早番が入るのは、違法ではないですか?

    勤務と勤務のあいだに一定の休息時間を空ける「勤務間インターバル制度」は、現時点では企業の努力義務で、法律上の義務ではありません。

    そのため、22時閉局の翌日に8時開局でも、直ちに違法にはなりません。

    ただし、良いシフト管理者なら、遅番は週でまとめて休みを挟んでから早番に戻すように調整します。

    それをしない店舗は、体のことを考えていないサインです。

    変形労働時間制とは何ですか?薬局ではよくありますか?

    「1日8時間」ではなく、月や年の合計で労働時間を管理する制度です。

    営業時間が長い薬局やドラッグストアでは、よく使われています。

    合法な制度ですが、月の合計が合っていれば、10時間拘束が続く週があっても残業代は出ません。

    体は「月の平均」では動かないので、壊れる週は壊れます。会社の制度なので、店舗レベルで変えることはできません。

    一人薬剤師で休憩が取れないのは、我慢するしかないですか?

    店舗の中でできることは限られますが、ゼロではありません。

    「祝日当番が連続しないようにしてほしい」と回数の偏りを具体的に伝えることと、休憩が実質取れていない事実を記録しておくことです。

    それでも変わらないなら、人員配置は売上で決まっているので、異動願いか、環境を変える方向で考えたほうが早いです。

    我慢で解決する問題ではありません。

    拘束時間の長さは、給料に反映されますか?

    会社の中では、ほとんど反映されません。

    同じ会社なら、19時閉局の店舗も22時閉局の店舗も基本給は同じで、違うのは手当の有無くらいです。だから「隣の店舗との差」が理不尽に感じられます。

    一方、転職市場では拘束時間と給料は切り離して選べます。

    私の転職活動では、調剤薬局で年収600万円以上の求人が最初からいくつもありました。

    ドラッグストアは拘束時間が長いですか?

    一般論としては、夜遅くまで営業している店舗が多く、拘束時間は長めです。

    ただし、ドラッグストアでも調剤併設の営業時間は売場より短い店舗がありますし、調剤薬局でも22時閉局の店舗はあります。

    「ドラッグストアだから長い」「調剤薬局だから短い」で決めず、その店舗の閉局時間と店舗の薬剤師数を個別に確認してください。

    拘束時間が短い薬局は、どうやって探せばいいですか?

    求人票では、閉局時間、変形労働時間制の記載、店舗の薬剤師数、祝日・日曜営業の有無を見てください。ただ、「残業が込みのシフト」かどうかは求人票からは読み取れません。

    エージェントに「閉局○時まで」「遅番と早番の連続なし」「祝日の一人体制なし」と、組まれ方の条件で伝えるのが確実です。

    求人先に直接確認してもらえます。

    面接で「遅番は避けたい」と言っていいですか?

    言って大丈夫です。

    ただし「遅番が嫌です」ではなく、「家族の都合で○時までの勤務を希望しています」「前職で遅番と早番の連続があり、監査の精度に不安を感じたので、シフトの組まれ方を重視しています」のように、理由と希望をセットで伝えてください。

    エージェント経由なら、面接前に条件として伝えておけるので、面接の場で切り出す必要もありません。

    シフト希望を出しても聞いてもらえないときは、どうすればいいですか?

    シフト管理者の裁量で動かせるのは「組まれ方」までで、営業時間と人員は上層部が売上で決めています。

    希望を出しても「人がいないから」で終わるなら、店舗の中での調整はもう限界です。

    次の手は、異動願いを出すか、大手チェーンの8時間固定シフトの働き方を選ぶか、拘束時間を条件にして環境を変えるかの3つです。

    我慢を続けても、自然に変わることはありません。

    まとめ|拘束時間のしんどさは、あなたの我慢で解決するものではない

    まとめ・拘束時間のしんどさはあなたの我慢で解決するものではない

    拘束時間の問題は、その多くが自分一人では解決できない問題のことが多いです。

    上司に相談する、異動を願い出る——できることはあります。

    ただ、ここまで見てきたとおり、
    会社の体制そのものを変えることはできません

    自分で打てる手を打っても、結局、最終的には会社に委ねる形になります。

    だからこそ大切なのは、この3つです。

    • 自分でできる対策はする(シフト希望の出し方・異動希望は早めに)
    • 周りの薬局がどうなのかを、常に把握しておく
    • そのうえで、自分のボーダーラインを決めておく

    ——このように「ここを越えたら動く」という線があれば、いざという時に迷いません

    外を知るには、転職活動が一番手っ取り早い方法です。

    エージェントを利用したからといって、転職しなければいけないわけではありません。

    「自分の今の状況と、それを改善できる求人が実際にあるのか」

    ——一度プロに相談してみることは、自分の適切な評価と働き方を考えるうえで、確実に材料になりますよ。

    遅番の週も、祝日の一人も、毎回こなしている自分を、ぜひ労ってあげてくださいね

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